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谷口 正樹; 井上 多加志; 柏木 美恵子; 花田 磨砂也; 渡邊 和弘; 関 孝義*; 坂本 慶司
AIP Conference Proceedings 763, p.168 - 175, 2005/04
ITER-NBI用負イオン源には200A/mの高密度重水素負イオンビームを1MeVに加速し、40Aのビームを生成することが求められている。この加速器では、プラズマからの放射線による放射線誘起伝導(RIC)が問題となるため絶縁ガス(SF6等)を使用できない。このため、原研では真空中に加速器構造全体をおいて高電圧を絶縁する真空絶縁型加速器(VIBS; Vacuum Insulated Beam Source)の開発を行ってきた。これまでに約1.8mまでの真空長ギャップ放電特性を明らかにし、また、加速絶縁管の耐圧を3重点の電界緩和によって改善した。負イオンビーム加速では、負イオン源にセシウムを添加して大電流密度ビーム加速試験を行い、100A/m級の負イオン加速時にもVIBSの耐電圧に問題が無いことを実証した。現在までに、800keVで102A/m(141mA)までの加速に成功し、負イオン生成部のさらなる調整によってITERでの目標の200A/mの加速の見通しを得ている。